うわごと。

散文ばかりをまさに散らかしている。

『ガラリ』に寄せて。

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表現集団 式日 第二回公演『ガラリ』

無事に幕を下ろすことができました。

 

創る側としても、本当に何度も考えさせられる作品でした。

鋭利な刃物だなって。

だから誰かを傷付ける事がないように、恐れながら。

だけど伝えたい事が伝えられるように、振り絞って。

 

進めていく中で、次第にこれは家族の形に限らない話をしているかもしれないと思いました。

人との関わりの中で、在りたい形のようなものがあって。

それは在るべき形とは違う事もあるし、もっと言えば、在るべき形なんてものは本当はないのかもしれないとすら思ったりもして。

 

生まれるという事以外、選ぶのはいつも自分だ。

だけど、選ぶのが怖い事は数え切れないほどある。

 

カッコよくなんかなくていいし、強くなんてなくていい。

向き合わなくてもいいし、逃げてもいい。

良い奴じゃなくていいし、ヘタクソでもいい。

それでも自分で選べていたら、その意志が尊いんだと思います。

そんな選択肢のせめてどれかひとつにくらいは

『ガラリ』が、選ぶ意志を支えられていたら良いなと思います。

 

世に放つ事で様々な反響がありました。

当然嬉しい感想ばかりではありませんでした。

誰かが、心の底から、苦しいくらいに共感してくれた物語だったのに、否定されるような形にしてしまってごめんなさい。

そんな気持ちになったりもしました。

だけどそんな感想も全部が、僕にとっては励みになります。

成長する機会を与えてくださって、本当にありがとうございます。

 

何より、涙を流したり、晴れやかな笑顔で、自分の人生の一部すらも話して、作品の感想を伝えてくださった方がたくさんいらっしゃいました。

本当に、ありがとうございます。

支えになりました。自信になりました。

式日が向きあってみたいと思ったものは、こんなにもたくさんの方に受け止めていただけるものになったんだと、安心しました。

 

書き出したらキリがないくらい、たくさんの感想をいただきました。

苦しんだり傷付いたりした方も少なからずいる事も、わかっているつもりです。

決して苦しめたかったわけでも、傷付けたかったわけでもないですが、その結果をまた否定できないのも事実で。

その上で、そういう方たちに対してできることは少ないです。

だけど忘れません。

全部はわかんないけど、だからこそこの目で見たものだけは受け止めて、また背負って次を創ろうと思います。

そんな形でしか、お返しできないんです。

 

 

改めまして、こうして形になるまで一緒に向きあってくださったキャストの皆さん、スタッフの皆さん、式日のふたり、皆々様に感謝です。

そうして形になったものを見届けに来てくださったお客様も、遠くから応援してくださった方々にも心からの感謝を。

関わってくださったすべての方々へ

本当に、ありがとうございました。

 

 

『ガラリ』を、価値のある作品として受け取ってくださった方々と同じように

いつか、貴方にとって必要な、価値のある作品を創れるように、人生とか、心とか、言葉にできなかったものを見つめて生きていきます。

 

また、たったひとりの誰かを探しにいきます。

こんな愚直な創作の道で、また貴方と出会えますように。

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