悩んだら始まってると思う。
1/25にもらった質問なんですけど、なかなか言葉にできなくて今更になります。ごめんなさい。
役作りって何なの?って意味ではあくまで僕は、他人を知る作業だと思っています。
あ、前提としてこれは精神の話です。
減量とか体幹を鍛えるとか、肉体作りについては普通にプロのトレーナーさんに聞いてください。僕より絶対わかりやすいです。
で、
人の事をわかった振りをするのは怖いけど、それでも役として話す時、役者としては確信を持って断言できないとブレる。
役が確信を持てずに迷ったりしてる事はもちろんあります。多々あります。
迷っている状態である。と確信を持って断言できないと、迷っている状態は表現できない。みたいな話です。
ちょっと話が逸れた。
つまり、
役とかキャラとかではなくて、純粋にひとりの人間として捉えられるか、扱えるかが重要だと思っています。
なのに何故今、役と呼んでるかと言うと具体的な名前がないからです。
なんだこの当たり前の事を言い訳してる感じ。
まぁいいや、で、
初めましての人と仲良くなる時と、台本の役と仲良くなる時で考える事は大体同じだなと感じてます。
直接会話しながら人柄を知るのか、台本の中からそれを知るのか、そういう違いがあるだけです。
普段人と親しくなる時も、お見合いみたいな質問合戦するよりも、ちょっとした発言とか、リアクションの具合とか、返ってくる気持ち、フォローの入れ方とか、本当になんて事ない言葉の端々からはっきりわかる思い遣りの使い方まで、言動から感じたり考えたり時には探ったり。
みんながそうかはわかんないですけど、なんでもない会話をしてるうちに仲良くなったのが今の友達で、悩みとか打ち明けたり相談し合うのは仲良くなってから、みたいな人は多いんじゃないかなと思うんです。
本当はそうやって役とも仲良くなれれば楽なんですけど、物理的に会話はできないので、台本の中にある役の言葉から仲良くなる為に人柄の事を考えていきます。
考えるのはほとんど感情ではなくて、心そのもの。そしてそれを形成する今日までの日々について。
その辺りは台本にはほとんど書かれてない事が多いけど、でも現実もそんなもんで。
今や友達と呼べるようになった人たちの人生とか過去とかって、知ってるようで知らないし、だけど友達の癖とかわかる気がするし真似もできるんじゃないかなと思うんです。
声とか見た目はそこまで似てなくても、特徴はそっくりとかそういう真似なら。
僕もたまにやります。似てるって言われる事もあります。
ある種それは役作りで、だから結局誠実に人として扱う事ができれば、どんな人なんだろうとかどうしてそう思うんだろうとかそういう、人を理解しようとする上で悩む事はあっても、役作りのやり方に悩む事はないんじゃないかなと思います。
ざっくり一言で言うと
役について考えた時間は、役に贈った愛情の量だと信じている。
だから、
役に贈った愛情の量が役作りの質を左右する。
と思ってます。
集めた情報とか感覚とかを頼りにその人になる。
なりきるというよりは、自分をその人だと信じ込んで振る舞うような感覚なんですけど、そこらへんはなりきるでも良いのかなと思ってます。
ただまぁ、子供がごっこ遊びやおままごとをする時、それぞれの配役になってるとその瞬間信じ切れてるような気がして、究極はそこなんじゃないかなって思ってます。
それをなりきると呼ぶならなりきるでも良いのかなとか。
ここからはちょっと余談なんだけど。
他人を尊重する思い遣りは役作りにおいても大切だと思ってるんだ。
『"私だったらこんな気持ちになりません"や"僕はこんなことしません"なんて主張は役作りの上では凡そなんの価値もない。だってそこに描かれている人は"私"や"僕"じゃない。こんな露骨に自分の主張をする者は少ないが"この台詞がどうしても腑に落ちない"なんてパターンはよく見る。本質は同じ。
台本の台詞ひとつひとつ、きちんと納得した上で、自分自身にもなんの疑問もなく素直に話し、役と自分のすれ違いをゼロに。なんてのは役者のエゴだ。納得できない気持ちや動機を理解する事に浪費する時間があるなら、その人と自分の間には"他人"という圧倒的壁がある事を理解し、尊重したほうがいい。』
これは過去の僕のツイートの引用なんだけど、僕は、文脈で読んでて自分にこの言動が腑に落ちるかどうかなんてそんなに重要じゃないと思ってて。
その人はそうしたい、そう思うんだなと適切に理解や共感できる事のほうが重要だと思ってる。
自分的に納得できなくて、という言葉は相手の気持ちを捨て置いている気がしてる。
自分を捨て置く必要もないけどね。
って事で役作りに関して
あくまで僕が
考えたりやったりしてる事のいくつかです。
隠してるわけじゃなくて、結構感覚とかでやってる部分も多くて説明しにくいんですこれ。
長くなり過ぎたからこの辺で。
なんか使えそうな所があったら持って行ってください。
なかったらごめんなさい。
いろんなスタイルがあるんで、合う合わないはあるし、ほんと、ごめんなさいとしか言えないです。
所詮持論に過ぎないんで、
あれだ、あの、あれ。
あんま気にしないで明日も生きてください。
ちなみに質問箱はこちら
最後まで読んでくれてありがとう。
それじゃ、またね。